2012年 PLAYISM的インディーズゲーム話題作をゆるくまとめ (国内編)
今年もあと一週間足らず・・・。
というわけで、PLAYISM的に気になった2012年のインディーズPCゲーム話題作を勝手にゆるく取り上げてみたいと思います。
ひとまず国内編から・・・。
—La-Mulana—
PLAYISMを見てくださっている方なら、もちろんご存知であろうLa-Mulana。
今年は、いったい何度『La-Mulana』とタイピングしただろうかというほどに推しまくった作品。
ゲーム自体はシンプルな2Dアクションながら、謎解きとボス戦が悪夢のように難しく、
コアゲーマーにはぜひ挑戦していただきたい。
そして、ヌルゲーマーは手を出さない方がいい。
もともとフリーゲームで開発され、海外でも人気が出たため、Wii-ware版リメイクが決定。
PLAYISMはWiiリメイク版のPCバージョンLa-Mulanaの配信をお手伝い。
正直、このためにPLAYISM英語版を立ち上げたといっても過言ではない。
いろいろあって、結果的にLa-Mulanaリメイク版を海外に向けて最初に配信したパブリッシャーになる。
おかげで、2012年は、世界中から悲鳴が聞こえる年になりました。
—片道勇者—
ゆめにっきとか、らんだむダンジョンとか、日本フリーゲーム界からはたまに化け物のような作品が現れますが、こちらは2012年に現れたお化けフリーゲーム。
画面左がどんどん闇に飲み込まれていくため、右へ右へと逃げ続け、敵を倒したりアイテムを手に入れたりしながら、魔王をやっつけるという、強制横スクロールRPG。
トルネコ的ローグライクシステムになっており、一歩歩けば、一歩敵が近付く(厳密にはスピードによって違うけど)システム。
こういった作品の多分にもれず、経験値は主人公よりもプレイヤーの腕に蓄積されていき、進んではやられ、やられては進み、
なるほど、そういうことかとプレイしているうちに、2時間くらい経過しているという恐ろしい時間泥棒。
毎日新たなキャンペーンモードが開かれ、プレイヤーをいつまでも飽きさせない。
—ふしぎの城のヘレン—
2012のフリーゲーム界、もうひとつのモンスター作品。(正式にリリースされたのは2011年の末)
タクティクスオウガ的ウェイトターンシステムの、一対一バトル。
一切のランダム要素は存在せず、攻撃が10なら、10ダメージを与え、防御が5なら、ダメージが5減る。
そのため、敵の猛攻を攻撃を0で防ぎきることも可能で、非常に新鮮なバトルシステムになっている。
レベルが高いのに負けたとしたら、アンタが下手なだけよという実に男らしいゲーム。
2Dドットのビジュアルも言うことなし、ストーリーも非常によく練られ、ゲーム内の設定が余すところなく生かされており、ラストバトル付近ではグッと来るものがある。
さらに、テンポも、音楽も素晴らしく、正直、非の打ちどころがない。
なんか褒めすぎな気がするので、ひとつだけ突っ込んでおくと、4時間ほどでエンディングまで行けてしまうボリュームの少なさ。
長いゲームが嫌いな私も、もうちょっとこの世界にいたかったという気持ちになる。
結局褒めてしまった。
—Ib—
美術館を舞台にしたホラーフリーゲーム。
登場するや否や一気に火がつき、一躍有名になった、たぶん2012年最大のモンスタータイトル。
ふれないのも変だなと思いつつ、もはや今更説明不要な作品。
—エリィのアクション—
アクションゲームのお約束を逆手に取った、理不尽ゲーム。
とにかく殺しに来る。アイテムを取れば死ぬ。谷を越えれば死ぬ。
何でもないところに突然針が落ちてくるという、見た目と裏腹な凶悪ゲーム。
最高にイライラするものの、プレイヤーをこれでもかと困らせるその姿勢は、ある意味、エンターテイメントの領域に達している。というのは言いすぎか。
いや、でも、ヤラれながら笑ってしまうのは間違いない。
なお、Nyu Mediaさんから英語版も登場している。
—九十九神—
RPGかつパズル的要素も含んだ意欲作。
ゲタとか、どんぶりとか、妖怪の正体を見破らないと倒せない。
説明しようかと思ったが、わりとややこしいので、体験版でもプレイしてみてください。
和風な世界観も素晴らしく、海外でウケそうと思いつつも、「どんぶり」とかどうしたらいいのかわからず、社内的に断念した思い出の作品。
と思ったら、海外版が出るそうです。スゴイ。
—アルフール小国物語— -エルグス侵攻戦争-
同人ゲーム界に颯爽と現れた、アニメなFPS。
確かに、これは今までなかった・・・!
個人的にFPSが絶望的に下手なため、なかなかうまく楽しめないのが非常に歯がゆい。
続編?としてマルチプレイ版も制作中だそうな。
—異聞イワナガ—
まだ出てないけど、「奇譚イワナガ」のリメイク作。
夏に体験版がプレイできたので、ひっそりプレイ。
ものすごいクオリティでかなり期待している。
—NINJA RISING—
これも出てないけど、Revolver360のクロスイーグレットさんの新作。
今は動画とスクリーンショットだけながら、一番楽しみ。
もちろん、Revolver360 Re:actorも期待。
—SPIRIT OF FIRE 2012 Trial Version—
HSPプログラムコンテスト2012で、選ばなかったけど気になっていた作品。
スタイリッシュアクションの名にふさわしく、疾走しながら壁をかけ登れたり、ビルからビルへと飛び移ったりと非常にカッコよく、魔導神器を超えるポテンシャルを秘めていた。
が、私にはあまりに操作が難しかったのと、PCスペックの問題か、何にもない空を駆け上がれたりしまうというバグに遭遇してしまい、選ばなかったというか選べなかった作品。
トライアルバージョンなので、たぶん最終版は化けるだろうと、今後にひっそり期待している。
ちなみに、あともう一個悩んだのは、てとらきっと。
—TENGAMI—
こちらもリリースはまだながら、2012のセンスオブワンダーナイトでプレゼンされた作品。
飛び出す絵本仕立てのアドベンチャーゲーム。
日本の会社ではないが、ドイツ人とイギリス人と日本人(東江亮さん)で、制作されているそうで、一応日本のゲームに入れておく。
海外がつくる和風なものはたいがいどこか間違っているのだが、アートを日本人の方が担当されているため、非常に洗練された形で日本文化が定着されている。
スクリーンショットを見ているだけでたまらない。
なお、アートを担当された東江さんは、先日La-MulanaのNIGORO楢村氏が講演した台湾セミナーにも参加されていました。
というわけで、わりと駆け足で2012年の日本インディーズ作品を取り上げてみました。
気になった作品があれば、チェックしてはいかがでしょうか。
株式会社アクティブゲーミングメディア